06

必要ないから「いらない」と言った

ホントはほしかったけど
触れてみたかったけど

必要は、ないから拒絶した


そうやって
すべてをはじいていけば


大切なものだけが残るのだから。



今なにも手にしてないのは、きっと
ぜんぶいらないモノばかりだったからだ


これからホントに「必要なモノ」が手に入るんだ



きっと・・・そう、なんだから。




07

ボクはどうしようもなくキタナイから


ちゃんとセメントで塗り固めてないといけないんだ



そうやって必死こいて”自分”を隠してないと

みんなに受け入れてもらえないんだ



不安に思うことなんかひとつもなかった。
これでいいんだと思ってた。


目の前はまっくらだったけど

みんなの笑い声はちゃんと聴こえてたから ―――。



その声を失わないために

さらに上塗りして”自分”を隠していった


そしたらいつしか・・・


息ができなくなっていたよ。




08

朝目が覚めて、起き上がり
今日も”一日”を消化する

きっとまた、いつも通り終わっていくのだろう
何不自由なく、安全に。


変わらない毎日。昨日と同じ今日
全てが保障された暮らし。満たされた生活

幸せなハズの自分


”不満ナンテ持ッテハイケナイ”

    それはまるで呪文のように繰り返す




09

もしわたしがいなくなったら

どれだけの人が気付いてくれるだろう
いったいどれだけ…哀しんでくれるだろう


”終わり”なんて、見えない日々。

がんばって、がんばって…
必死に”上”を目指してきたけれど
ここから見える景色は
ちっともキレイじゃなかったよ。


なにごとも続いているんだと
思い知らせれたあの日。

いくらピりオードを打つように眠っても
目覚めた瞬間「昨日の続き」が始まるのだと

気付いてしまったあの日。


それは”繰り返し”ではなくて
わたしの心にどんどんに積み重なっていった


これを無理矢理止める方法を
      わたしはもう、ひとつしか知らない。




10

ボクがいまいる場所は
淡いライトをぼんやりりあびて、
不安定で 居心地悪くて…

まるで、”毎日”みたいだ。


『なんのためにここに来たのか
 なんで”今”ココにいるのか
 自分で自分に、答えを出せないんだ…。




理由を求めればモトメルほど
綺麗に装飾された言葉が
そこら中から 投げつけられる


 濁りきったボクのココロではもう
 「拒絶」以外 できそうにないよ。



――終わりがみえた。  そんな気がした。


ふと、空を仰いだら
ぽつぽつと 星たちがいた。



こんな場所からでも
ボクの下がりきった視力でも、


それはとても――輝いてみえた。



 いま手をのばせば
 ひょっとしたら届くかもしれない。

 あの星たちの"あったかさ"を
 少しでも分けてもらえるかもしれない。



 このうでひとつ分でも
 なにかが変わっていくかもしれない。




 だってこの世はこんなにも
 "光"で 溢れているのだから…。』




ボクでもたまに、そう思う。










[PR]動画